『エアライン解説』飛行機オタクが実際に働いてみた。

コックピットに乗ってみたかったので、実際に就職したオタクの物語。

2レターコード知りたきゃこれ見とけ

 

今回は2レターコードについて解説しています。

 

airline-sogo.hatenablog.com

の記事でも2レターコードを覚えると便利とお伝えしましたが、

英数字の羅列で「なんか覚えづらい・・・」というところもあると思うので、少しでも興味が湧くように説明します!

 

2レターコードとは??

文字通り2つの英数字で世界中の航空会社を識別するための記号になります。

これはIATA(International Air Transport Association:国際航空運送協会によって定められていますが、2レターコードで親しまれるものの、正式には Airline Designator Codeと表記されています。

IATAではこの2レターコードの目的として

Those companies assigned an IATA Airline Designator Code are to use such designators for reservations, schedules, timetables, telecommunications, ticketing, cargo documentation, legal, tariffs and/or other commercial/traffic purposes. https://www.iata.org/en/services/codes/

 と記載されています。

つまり、とにかく航空会社って「~エアウェイズ」とか「~エアライン」とか社名に着くと長いから、業務上円滑にするために決めようや。

という話です。

もともと2レターコードは、1947年以降ICAOが定めたあと、IATAも使用を開始し、1987年にはICAOが3レターを発行。1988年からはIATAが2レター、ICAOが3レターという枠組みが出来上がりました。

 

IATAってなに??

エアラインあるあるですが、省略されたワードの読み方って人まちまちなところがあって、「アイエーティーエー」とか「アイアタ」とか「イアタ」とか読みますが、まぁ通じればよしということで割りとルーズなところがあります。

IATAとは別にさっきも出てきましたが、ICAO(Internatinal Civil Aviation Organization:国際民間航空機関)がありますが、何が違うのって話ですよね。

ざっくりいうと「国」か「会社」か

ということ。IATAは民間航空会社の集まり。ICAOはUNICEF国際連合児童基金)やWTO世界貿易機関)と同じく国の集まり。という違いです。

つまり前述の2レターを定めた目的にもあった通り、規定というよりかは、利用者や業務に重きを置いているような形です。

 

 

よく見る2レターコード

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日本のエアラインでよく見る2レターコードをまとめました。

右側の2文字がそれですね。

なんとなく意味合いが分かる感じ、例えば

AIRDOは北海道のエアラインなので「HD」は「HokkaiDo(北海道)」かな?

とか日本航空の「JL」は「Japan Airways」かな?とか検討はつきますね!

(事実か否かは正直公表されていない場合が多くわかりません)

公表されている有名なところでは、ANAの「NH」は1952年12月に「日本ヘリコプター輸送株式会社」が日本で設立され、それが現在のANAとなっているため、その時の「Nihon Helicopter」が元となっています。

またLCCPeachの「MM」はPeach=桃=「MoMo」ということで「MM」というレターを使用しているとのことです。

 

なんで他のエアラインは分かりづらいの?

簡単な算数の話をしましょう!

2レターコードはアルファベットと数字の組み合わせで作られていますが、その時何パターンのコードを作ることができるのでしょう??

 

アルファベット=26文字

数字=10文字

合計は36×36=1296通り2レターコードがあるわけです、

一方で世界中のエアラインは何社あるのでしょうか?

 

5000社です。

 

つまり、足りません(キッパリ)

(※2019年ICAO換算ーLCCや国際線定期運送を行っていない場合などIATA非加盟という選択を行うため誤差があります)

 

前述したNHやJLのように1900年代からのエアラインは自社に適したコードが残っていたものの、MMのように運よく会社のイメージに沿っていればよいですが、基本的に新規LCCやブランド転換を図った場合、ぴったりの2レターが残っていないケースが多いため、少し頭の中で結びつきにくいなぁとなってしまうわけです。

 

ちなみに2019年にIATAに新規加盟したのは次の通り

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https://www.iata.org/en/about/members/airline-list/

アジア系多いなぁという感じですよね。ますます足りなくなっちゃう。

 

え?スターフライヤーってMQじゃないの?

と気が付いたあなた。

私と同じスタフラファンか、すでに理由を知っているオタクですね。

www.iata.org

このサイトはIATAの2レターコード検索ができるサイトですが、ここで少し見てみましょう。

 

まず「MQ」で調べた結果

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アメリカのEnvoy Air Inc. という会社が該当しました。

(調べるとAA[American Airlines]の機体ですがそれはまた今度)

 

次に7Gと調べると

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出ました!日本のスターフライヤーです!

スターフライヤーのブランドコンセプトは

Mother Comet ~blaze through the world~

Mother Cometは空を飛びながら何万個もの光輝く流星群を生み出す。

同じようにSTAR FLYERは快適なフライトと共にお客様の夢や希望に輝きを与える。ライト兄弟が生み出した航空産業の情熱と哲学を今なお受け継ぎ、無償の愛から喚起されるホスピタリティをお客様に提供する。

お客様が輝くための移動体であること
お客様が輝くための宿であること
お客様が輝くためのホスピタリティであること

~blaze through the world like a comet~
彗星のように、輝きを生み出し世界を駆け巡る航空会社、STAR FLYER。

 

やべぇスタフラかっこよすぎしびれる。 

 

とある通り[Mother Comet]がブランドコンセプトなので、便宜上

 

国内線においては「MQ」を使用しています。

 

なんでMCじゃないねんは聞かないでくれ

国際線、北九州ー台北KKJ-TPE)では7G800&7G801を使用しています。

 

いやいや勝手に他のエアラインのレター使っていいの?

 

無許可ではないと思いますが、これに関してはIATAの規定について一般的に調べられる範囲ではない気がするので掘り下げていません。すいません。

たださっきの通りIATAは国際的なエアラインの集まりのため、国際線では正式の7G を使用しています。他のエアラインもそういったすみ分けを行うこともできますが、業務上簡素にするために定めている2レターコードを2つ保持するような形は好ましくないのかもしれません。

いかにせよ、スタフラはMQを使うことで興味を持つことで自社のブランドコンセプトを知ってもらえる(実際調べちゃったし)という戦略をとっているかと思うので、ブランドイメージが付きにくい航空業界にとっては斬新な攻め方のように思います。

 

 

 

いかがでしたでしょうか?

少しは2レターについての興味をもってもらえたら幸いです。

これについてはまだ私が仕事として取り扱ったことがないため、誤った情報もあるかもしれませんが、その際はぜひ教えてください。

ではでは!

 

今すぐ旅に出るならこちら!!